英文契約書のアレコレ(5)

英文契約書で用いられる基本単語を、引き続きご紹介いたします。今回は、日常英語でも使うものの、英文契約書になると回りくどくなる、“including”を取り上げます。
 including自体は、日常の英会話や英語表記でもよく使うと思います。例えば
Price: $100 (including tax and service charge)

こういった記載がメニューやパンフレットに書いてあったら、「商品が、税金やサービス料も含めて100ドルです」ということだと思います。
ところが、英文契約書になると、この including にbut not limited toという表現が続くことがしばしば見られます。
日本語訳すれば、「~が含まれるが、これらに限られない」です。初めて見るときなどは、回りくどい表現だなと私も感じていました。日常ではまず使いませんよね。
ただ、このbut not limited toには、法律上には重要な意味があります。例えば、
Confidential Information(including, but not limited to, technical data,
business plans, and customer lists)・・・・(省略)
訳:秘密情報(技術情報、事業計画および顧客名簿を含むが、これらに限定されない)
という表現を目にするかと思います。
これがもし、ただのincludingだけだったとしたら、「列挙した事項に限定されない」という意味が抜けてしまい、書かれた事項以外のものは、秘密情報に含まれないと解釈される余地が出てしまいます。
つまり、including but not limited to~は、その後に続く事項が、例示列挙であって、限定列挙ではないということを明らかにしているのです。

 

物好き弁護士のつぶやき

娘もすっかり言葉を覚え始めた歳になり、この前、ディズニーチャンネルで、母と一緒、3世代のリトルマーメイド鑑賞をしました。娘は、アリエルにも興味を示しますが、アースラ(魔女)が出てくると「怖い」といいながら喜んでいました。子供の見るものと思ってあなどるなかれ、この映画を通しで見たのは初めての経験でした。カニが「人間の生活は最低だぞ」というセリフを吐くとき、ハッとなったのでした。なお対応言語は、もちろん日本語です。

                                                                                                                   (2026年2月17日  文責:原田 大士)