【事業承継編】悪質な買い手にご注意!その見極め方と対策

「高値」を提示してくれる買い手は、一見すると理想的な相手に思えます。

しかし、安易に飛びつくのは危険です。なぜなら、その中に、会社を食い物にする悪質な買い手が潜んでいる可能性があるからです。彼らは、表面上は非常に好条件を提示し、売り手の希望にも柔軟に対応するかのように振る舞います。しかし、その真の目的は、会社や事業の成長ではなく、資産の抜き取りにあるケースが少なくありません。

実際に、経営者保証を引き継ぐという話をしていたのに、それを行わず、資産だけ抜き取って経営者保証を引き継がず、返済できなくなった旧経営者を破産に追い込んだという事例もあります。
では、どうすれば悪質な買い手を見抜けるのでしょうか。たとえば以下のような買い手には十分注意してください。
◆買収の目的を明確にしない:シナジー効果や事業拡大など、具体的な買収目的を説明できない買い手には注意が必要です。
◆買収後の計画が漠然としている:買収後の事業計画や従業員の雇用方針について、具体的な説明を避ける場合、その言葉は信用できません。
◆仲介会社に任せきりにする:売り手企業との直接的なコミュニケーションを避け、すべて仲介会社を介して進めようとする場合も警戒すべきです。

とくに、経営者保証を外すというのは、(売り手側もそうですが)買い手側の積極的な行動が必要になります。経営者保証がどうなるかについては、契約書の内容にも注意をすることが大切です。

安易な「高値」に惑わされず、相手を深く見極めることが、第三者への承継を成功させる最善の道です。

 

最近のへべれけ日記

秋になりました。「秋あがり」とか「ひやおろし」の季節です。今回は、千葉の富津のお酒である「東魁盛 純米吟醸すすき」を紹介します(四合瓶で1,870円くらいです)。毎年購入している、お気に入りのお酒の一つです。冷たいときはうっすらとバナナなどの香りがするのですが、常温に戻るにつれて香りが緩やかに変化します。味自体はフルーティー系のお酒にある独特のエグみがなく、非常に食事に合わせやすいお酒だと思います。サンマの塩焼きと合わせてみてはいかがでしょうか。ぜひお試しください!                                                                           (2025年9月24日  文責:杉浦 智彦)