英文契約書のアレコレ(3)
前回に引き続き、英文契約書の基本単語から、複数の意味をもつものを紹介します。今回は、「期間」だけではない、Termのお話です。
学校で英語を学んだときには、Termが「学期」や「期間」を意味すると覚えた方が多いのではないでしょうか?
ところが、英文契約書の中では、term は単なる期間だけでなく、「条件」や、「用語」といった意味でも使われるのです。
以下、それぞれの用法と例文を見ていきましょう。
① 契約期間(the Term)
例文:The Term of this Agreement shall commence on the Effective Date and continue for one (1) year.
和訳:本契約の契約期間は、効力発生日から起算して1年間とする。
「期間」のTermは、例文のように、冒頭で定義され、大文字表記になることもあります。
②条項・条件
terms and conditionsとかterms of useとかいった表現をよく目にしますが、これらは、termsを、「契約条項」「契約条件」の意味として使っています。
例文:The parties agree to the terms and conditions set forth herein.
和訳: 両当事者は、本契約書に定める条項および条件に同意するものとする。
③用語(用語の定義)
さらに、termが、定義づけられた「用語」を指すこともあります。
例文:Capitalized terms used herein are defined in Section 1.
和訳: 本契約において使用される大文字表記の用語は、第1条で定義される。
契約書でtermが何を指しているのか、小文字大文字の違いや、定義条項や前後の文脈をしっかり確認することが肝心です。
物好き弁護士のつぶやき
家族のお気に入り横浜スポットは、野毛山動物園です(特に娘が動物大好き)。
ライオンのラージャーは昨年亡くなってしまいましたが、今は、小動物ふれあい広場ができて、モルモットやハツカネズミを触ることができたり(要予約)、今後、マヌルネコが新しく展示される予定だったりと、無料とは思えないクオリティです。
正直申し上げると、私は、園内のテラス席で食べるご飯とコーヒーが楽しみなのです。
(2025年11月17日 文責:原田 大士)
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