第7回 ハラスメントが起きてしまったら、具体的に何をすべき?~絶対にやってはいけないことは~
「セクハラ」「パワハラ」「マタハラ」などのお話をさせていただくと共に、そもそもその発生を防ぐためにどうすれば良いかというお話をさせていただいてきました。
ただ、そうは言っても…100%は防ぎきれずにハラスメントが発生してしまう可能性がある…、というのが現実だと思います。
もし社内でハラスメントと思われる出来事が発生した場合、会社としてはどのような対応をすれば良いのでしょうか?
まず何より重要なのが、適切な事情聴取です。①被害者(と思われる方)、②加害者(と思われる方)、③目撃者など第三者、という三方面から満遍なく話を聞くことになります。その際「聞き取った内容は漏らさないこと」「聞き取りを行ったことやその内容自体によって不利益な取扱をしないこと」を伝えるのも非常に重要です。
その上で、「会社として認めるべき事実の範囲」を確定します。ハラスメントがあったのかどうか、あったとすればどのような事実があったのか、について会社の見解をまとめるということです。その上で、ハラスメントがあった場合は、その程度に応じて加害者への懲戒処分や配置転換を検討します。
ハラスメントと思われる事案が発生した場合に会社として絶対にやってはいけないことは、「個人的対立と見て放置する」「被害者と思われる方に辞めてもらうよう誘導する」などといった対応です。
このような対応をとった場合、会社にも損害賠償責任などが発生することがあるので、注意が必要です。
もし社内で「これはハラスメントかな?」という事態が発生しましたら、まずはすぐにご相談ください。
弁護士の徒然草
マスクですが、着用していない人もだいぶ増えてきたように思います。厚生労働省も、常に必要というわけではないというガイドラインを出していますね。
私も、ただ散歩をするような場合は外すようになってきました。ただ、夏も終わりこれからは乾燥の季節です。もともと喉が弱く乾燥から風邪をひきがちな私は、コロナ以前から秋冬はよくマスクをしていました。なので、コロナ禍的にはようやくマスクを外せそうな状況になってきても、同時に秋冬が訪れているので……結局私は、今しばらくはマスク着用を続けることになりそうです!皆様のマスク着用スタイルはいかがでしょうか? (2022年10月18日 文責:佐山洸二郎)
- 【下請・フリーランス新法】「買いたたき」とならないようにするための協議とは
- 退職に関するトラブルについて(9)
- 管理監督者をめぐる問題④
- 外国人雇用の法務(14)
- 【労働裁判例を知り、会社を守る!】第4回 同一の労働には同一の賃金を?
- 【下請・フリーランス新法】価格交渉をしないだけで「買いたたき」??
- 退職に関するトラブルについて(8)
- 管理監督者をめぐる問題③
- 外国人雇用の法務(13)
- 【労働裁判例を知り、会社を守る!】第3回 社内のセクハラを放置すると会社にも責任が生ずる?
- 【下請・フリーランス新法】フリーランス新法と下請法の違いとは②
- 退職に関するトラブルについて(7)
- 管理監督者をめぐる問題②
- 外国人雇用の法務(12)
- 【労働裁判例を知り、会社を守る!】第2回 痴漢で罰せられた従業員でも解雇は出来ない?
- 【下請・フリーランス新法】フリーランス新法と下請法の違いとは①
- 退職に関するトラブルについて(6)
- 管理監督者をめぐる問題
- 外国人雇用の法務(11)
- 【労働裁判例を知り、会社を守る!】第1回 準備時間も労働時間?
- 【下請・フリーランス新法】フリーランス新法が適用される「特定受託事業者」とは?
- 退職に関するトラブルについて(5)
- 助成金に関する問題④
- 外国人雇用の法務(10)
- 産業医とは?
- 【下請・フリーランス新法】フリーランス新法は「保護法」ではない!
- 退職に関するトラブルについて(4)
- 助成金に関する問題③
- 外国人雇用の法務(9)
- 傷病手当とは?