民法改正が企業経営に与える影響 第8回 「敷金」が民法に明記?

「敷金」は皆様ご存知だと思いますが、実はこれ…今の今まで、法律の条文には書かれていなかった言葉なのです。
 2020年4月1日から効力を発生した改正民法で、ようやく明文化されたのですね。

 

 これまでは、敷金のルールについて定めた法律がなく(「敷金」という言葉が登場しないのですから当然と言えば当然ですね)、いくつもの裁判例の重ねて、ようやく「敷金」の内容が決まってきたという歴史的経緯があるのですね。

 

そして今回の民法改正では、ようやく、これまでの敷金に関する裁判例の内容が、法律の条文になったのです。

下記「そんなこと知っている!」と叱られてしまいそうですが、敷金のルールを再確認させていただきたいと思います。

 

    敷金は「借主が貸主に最初に預けるお金」であり、「例えば借主が室内の設備を破損などしたときの修理に使われるお 金」であって、「賃貸借が終了した際、残っている分は貸主が借主に返さなければならないお金」です。

そういえば「保証金」や「礼金」といったお金もありますが、敷金とは何が違うのでしょうか?いずれも「借主が貸主に最初に渡すお金」ではあるのですが、「保証金」は主に関西で使われる言葉でその内容は敷金とほぼ同様であることが多く、「礼金」は敷金と違って賃貸借が終了した際に貸主が返す必要がないお金であることが多いです。性質が異なる「礼金」はともかく、これまでは「敷金」と「保証金」の性質が似ていることから色々な紛争が生じてしまっていたようです。

 

今回の民法では「その名目にかかわらず(要するに「保証金」でも)」、「貸主が設備破損の際などのために預かっているお金」は、民法上の敷金のルールが適用されるということが明記されました。これまではうやむやな状態でしたが…だいぶスッキリ整備されたのかと思います!

 

弁護士の徒然草

今さらという感じですが、自宅で、調理用ガス・バーナーを使うのにはまっています。
マグロやサーモンを炙って、いわゆる「炙りマグロ」「炙りサーモン」にするだけでこんなに手軽に美味くできたのですね。。
また、イタリアン的な料理にチーズをのせた場合に「なんとなくチーズの溶け具合が不十分…」ということが多かったですが、バーナーを使ったら一気にそれが解決し、チーズをトロトロの状態に仕上げられ、感動しています。(本当に、今さらという感じですね。。笑)
他にも調理用ガス・バーナーのお勧めの使用方法がありましたら、お教えください!   

                                                                                                            (2020年12月7日 文責:佐山 洸二郎)