事業承継編 就業規則は事業承継前に整備したほうがいい?

Q)私は運送業を経営しているのですが、このたび、息子に会社を引き継がせようかと考えています。ただ最近、運送業に対して労働訴訟が多く提起されているところで、息子にトラブルなく引き継がせることができるか心配です。まず何をしたらいいでしょうか。

 

 最近、残業代請求がらみの請求が目に見えて増えたように思います。特に運送業は、労働者側の弁護士がドライバー向けに道路上に大々的な広告をしたりしているためか、訴えられることが相当増えているように思います。

 

 実は、事業承継後というのは、訴えられることが増える一つのタイミングになります。先代経営者に対しては、これまでの恩があるが、後継者に対しては恩がないというのもあります。また、先代経営者の息子だからという理由で出世することに違和感を覚える労働者もいるようです。

 

 先代経営者が後継者のためにできることは、就業規則等の労働条件の整備になります。先代経営者の間に、各労働者と同意をして労働条件を変更することで、後継者の時代にトラブルを抱えることを避けることができます。

 

 ただ、労働条件の整備に手を付けることは「寝た子を起こす」ようなものだと懸念される先代経営者の方も多いように思います。そのときは、後継者を、相当強く鍛えると良いようです。ある京都の老舗の経営者に伺ったのですが、他の従業員の目の前で、後継者に対して、不合理なくらいに厳しく指導することが大切なようです。そうすることで、周囲も、「バカ息子」ではなく、「厳しい指導を生き抜いてきた後継者」だと認めるようで、承継後のトラブルも少なかったようです。

 

週末のお出かけ日記

 実は私、ニンテンドースイッチにハマっています。ゴールデンウィークに、高校の同級生とバーベキューをしていたのですが、そこでニンテンドースイッチを体験し、購入することになりました。今はインターネット上で対戦もでき、会話もできるので、遠く離れた友人といつでも遊べるんですね。・・・と調子に乗って、週末、ゲームをしまくっていたら、妻にブチ切れられました。しばらくはゲームをお休みし、仕事に集中したいと思います。

(令和元年5月20日発行 文責:杉浦智彦)