【下請・フリーランス新法】下請法の2025年改正の動きについて
ニュースでもご存知の方がいらっしゃるかもしれませんが、下請法が、今年の通常国会において大幅に改正されようとしています。
いくつか改正のポイントがあります。ざっくり述べると、①適用基準の拡大、②一方的な価格決定の規制、③支払条件についての規制の追加というところがあります。
1つ目の適用基準の拡大については、これまでは、資本金の額の大小と、取引類型で、下請法の対象が決められていました。今回の改正では、資本金要件のほか、従業員300人というのが基準となりそうです。一定の従業員規模の会社が、それ以下の会社に業務を委託する場合に、下請法が適用されることになりそうです。また、荷主と運送会社の取引については下請法の対象外とされていましたが、今後はそれも下請法に含まれるところになるでしょう。小規模な会社に運送を委託しているような場合は、今後、注意が必要になる可能性が出てきます。
2つ目ですが、その前提として、(これまで、このコラムでも説明してきたように)原材料高騰などの価格転嫁を適切に行いたいという政府の要請があります。その要請に適切に応えるべく、コストが上昇している局面において、価格への反映について協議に応じなかったり、説明等がない場合が明確に下請法違反となるようです。
また、3つ目については、さまざまあるのですが、とくに言われているのが、振込手数料の負担です。下請法対象の取引だと、(合意があったとしても)発注者ではなく、受注者が手数料負担することが下請法違反となる見込みです。それなりの会社でも、受注者が振込手数料を負担することになっている契約書を見ることが多いので、注意が必要です。
本国会提出予定の話なので、具体的な話はこれからですが、状況を見守りたいと思っております。
週末のおでかけ日記
先週金曜日から一泊二日で福岡に行ってきました。空港に着くなり、資さんうどんに向かって、ごぼ天うどんを食し、海鮮居酒屋でぶりしゃぶを食べ、シメに屋台でラーメンと焼き鳥を食べ、その翌日には、空港で濃いめのラーメンを食べ・・・。もちろん、仕事をしに行ったのですが、残っている記憶は、残念ながらご飯のことばかり。
なお、資さんうどんは関東に本格進出してくるみたいです。地元の人いわく、あそこはカレーが美味しいらしいですので、お近くに出店したときは、カレーもお試し下さい。 (2025年2月3日 文責:杉浦 智彦)
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