第92号:「新しい取引先がちゃんと支払ってくれるか不安なんですけど・・・」(2)

~支払い方法で有利になる(1)~
前回は、相手の登記を確認し、相手に保証をさせることによって、後の債権回収に備えるという話をしました。
今回からは、契約に向けた準備ができる場合に、どういう対策をすることができるかをご説明します。今回は、「どのような支払い方法にすればよいのか」についてお話しします。
よくあるのは「◯ヶ月先に銀行口座に振り込む」みたいな条件ですよね。でも、これって、支払わなければどうなるのでしょうか。お金を払わないことは別に犯罪でもないですし、最終的には「逃げるが勝ち」なんですよね。ほかにもっと優先したい人がいたら、そっちにお金を支払ってしまってもよいわけです。そこで、あなたが、抜け駆けして優先的に支払ってもらうためにどうすべきかをお教えします。
まず、先払いにしてもらうか「いつもニコニコ現金払い」が最もよいのです。これだと、そもそも債権回収自体を考える必要がありませんね。自社の製品の競争力が強いときは、この方法がベストです。
ただ実際の取引では、「商品がお金にならないと、払えないんだよ」ということで、何ヶ月か待たされることが多く、現金払いを求めるのが業界慣習で難しいこともあると思います。
そこで、支払い方法として約束手形「電子記録債権(でんさい)」をもらうという方法があります。これらは、あなたの優先順位をトップに押し上げる「魔法のチケット」なのです。
ただ、手形はともかく「でんさいって、よくわからないな」という方も多いと思います。
そこで次回は、約束手形・電子記録債権が何なのか、あると何がいいのかについてお教えします。

若手弁護士の近況

最近、めっきり寒くなりました。こんなとき私は、気候をつかさどっていると(ネットで)評判の松岡修造さんの位置情報を調べてしまうんですよね。調べてみると、まずはオーストラリアにいるという話が出てきて「やっぱり」と思ったのですが、結局新潟にいたみたいですね。
噂に巻き込まれず、真実を見極める行動を常に取って行きたいと思ったのでした。みなさま、今週も体調を崩さずがんばりましょう。(文責:杉浦)