第70号:シャドーIT には要注意
会社が把握していない、社員による IT 活用を、「シャドーIT」と呼びますが、その中で最近特に問題なのが、社員によ
る私用端末(スマホ等)の業務利用です。Bring Your Own を略して、「BYOD」と呼ばれています。BYOD にはメリット(コスト削減や業務効率の向上)がある反面、顧客情報・機密情報の流出を恐れて、正式に認めていない会社がまだ多いです。ですが、実態調査によれば、多くの社員が、会社の意向に関係なく BYOD を実施しているとのことであり、セキュリティ対策などを実施した上で、会社として正式に BYOD を導入した方が、(シャドーIT をされるよりも)むしろ安全です。導入にあたっては、具体的な承認手続き、利用手順などについて定めたBYOD 利用規程を準備する必要があります。BYOD 利用規程のサンプルとして、コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)が2013 年7 月11 日に公表した、『私有スマートデバイス取扱規程サンプル第1版』が参考になります。
これを参照して、自社の BYOD の利用手順に合わせた内容の規程を策定してください。ちなみに、端末の通信費や、業務用アプリ・セキュリティソフトなどの費用は、会社が負担することが多いですが、社員に一定の範囲で負担させることは可能です。ただしその場合、BYOD 利用規程の中で規定する必要があります(労働基準法89 条5 号)。
弁護士藤井の一言
私藤井はこの度、横浜パートナー法律事務所を独立して、本年4月1日より弁護士法人ファースト法律事務所を開設することになりました。これまで、顧問先の皆様には、大変お世話になりました。皆様とお仕事をさせていただいたのは、私の誇りであり、大切な思い出です。横浜パートナー法律事務所は、新たに竹内弁護士も加入し、今後も皆様のビジ
ネスを益々サポートさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。
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