【下請・フリーランス新法】フリーランス新法は「保護法」ではない!

フリーランス新法について、まずお話をしないといけないこととして、決してフリーランスを保護することを目的とした法律ではないということです。ちょっと前まで「フリーランス保護法」という略称で報道などがされていましたが、今はしれっと「フリーランス新法」とか「フリーランス適正化法」とかの略称が使われています。

 

フリーランス新法では、業務を委託する側の義務として、

①契約内容を書面で提供すること、②成果物納入から60日以内に報酬を払わないといけないこと、③フリーランスの募集で虚偽の内容や誤解を招く表示が禁止されること、④受領拒否や報酬の一方的減額など、下請けいじめと捉えられるようなことをしてはいけないこと、⑤(継続的な委託の場合は)ハラスメント防止体制整備などを整えることなどが設定されました。
 ①から④については、下請法の適用範囲が広がったイメージで捉えてもらうのが良いだろうと思います。⑤については、ある意味、準労働者的な立場で規制がされたと捉えてもらってよいでしょう。

 

一方で、個々のフリーランスがこの法律に基づいてできるようになったのは、支払期日が60日を超えて設定された場合に、支払期日を60日後と定められたとして対価を請求できることくらいです。

それ以外の下請けいじめについては、例えば「下請法に違反しているから、契約が無効だ」とか「有利に変更できる」とか、そのようなルールはないのです。そういう点で、消費者保護法などの保護法とは異なるわけです(違反している場合、不法行為等に基づく損害賠償請求などが成立する余地はあります。)。

 

 元請け側としては、対行政との関係で、この規制を守る必要があるとお考えいただくのがよいでしょう。

 

週末のおでかけ日記

先日、山梨の甲府に行ってきました。初めて山梨に行ったのですが、駅前の武田信玄像が想像の倍以上に大きく、驚きました。
甲府へは仕事で行ったため、観光はできませんでしたが、ワインや信玄餅をお土産に買って、駅ビルで鳥モツ煮を食べて、山梨を堪能しました。次は、家族を連れて、桃狩りなどに行ってみたいと思います。   (2024年5月27日  文責:杉浦 智彦)