労災とは?

労働者(従業員)が働いている中で事故に遭ったり病気にかかってしまうことを、「労働災害(労災)」と言います。
労災が発生した場合、法的には、会社が労働者に対して損害賠償責任を負うというのがスタート地点になります。
その根底には、「会社は、労働者を使って利益を上げているのだから、労働者に業務上生じた損害は補償しなければならない」という考え方があります。

ただし、その場合、労働者側が「会社にどういう過失があって、どれだけの損害を賠償しなければならないのか」を証明しなければならないというのが法律の大原則です。
ただ…長い歴史の中で、一労働者がそこまでを証明する(しかも最終的には裁判で)というのがあまりに非現実的だという点や、仮に証明出来たとしても会社に財産が無ければ支払が受けられないという点が問題となっていました。
そこで、労災が発生した場合、それを一定程度国が補償する制度が始まりました。
まさにそれが「労災保険」です。
要するに、「会社の労働者への損害賠償」についての保険が、労災保険です。
1人でも労働者を雇っていればは労働法上の加入義務が発生しますので、皆様の会社でも加入されていると思います。
ここで注意が必要な点があります。

それは、「労災保険でも、損害の全てがカバーされるわけではない」という点です。
なので、労災保険でカバーされない範囲はやはり原則通り会社が責任を負う必要があります。
なお、労災はあくまで「業務上の災害」ですので、「業務外の災害」の場合は適用されません(その場合はまた別の「傷病手当」の問題となります)。

労働者に事故が起きた場合や病気にかかった場合は、まずそれが「業務上の災害なのかどうか」を確認すると共に、労災保険でどういう補償がなされるのかを確認すべきということになります。

 

弁護士の徒然草

最近「飲む日焼け止め」というものがあることを知りました。私の場合「日焼けして黒くなる」ということが出来ず、シンプルに「うっすら赤く火傷したような感じになる」のです。鼻や頬が赤らむので「あれ、酒飲んでるの?」と言われたことも数知れず、、「日焼け止めを塗れば良い」という話なのですが、顔や手がベタつくので嫌だというワガママ故にあまり使ってきませんでした。そこで、半信半疑ながら飲む日焼け止めを試してみてるのですが、今のところは結構効果があるように思います。もう少し検証を続けたいと思います!                                             (2024年3月18日  文責:佐山 洸二郎)