賃金の減額について(1)

これまで、残業や割増賃金についてご説明してきましたが、今回からは、賃金に関する問題でよくご相談のあるところをご説明いたします。

このテーマで多いご相談としては、「賃金を減額する方法」です。

賃金を減額する理由は、経費削減など経営上の理由から問題社員への個別の対応などさまざまあると思います。一律に減額するのか、社員毎に対応するのか、という問題もあるかと思います。

しかし、賃金の減額、つまり、基本給や各種手当(役付手当、職務手当など)の減額又は廃止は、会社が一方的に決めることはできません。

賃金の減額には、原則として「社員の同意が必要」になるのです。

賃金は社員の生活に直結しますので、不利益が生じないよう、法的に手厚く保護されています。

例外として社員の同意がなくても減額できるケースはありますが、トラブルを回避する意味では、個別の同意を得ておくのが望ましいといえます

そのためには、減額をする理由などを社員に十分説明し、できる限り書面などのかたちに残るようにして、個別に同意を得るようにしましょう。

減額の手順や社員の同意がなくても減額できるケースについては、次回以降にご説明していきます。

 

日々の雑感

最近、暑い日が続きますね。。。
まだ梅雨明けしていないですが、7月に入ってからセミも鳴き始め、夏の到来を感じます。
皆様もお体にお気を付けてお過ごしください!                                                   (2023年7月12日 文責:下田 和宏)