統計でみる裁判のいま

今回は、裁判に関する統計をご紹介します。

裁判所からは毎年、裁判の件数や、裁判の終わり方に関する統計が発表されています(「司法統計」というもので、HPでどなたでもご覧になれます)。

それによると、平成20年頃には20万件以上もあった一般的な民事訴訟の数が年々減少していき、令和3年では約13万件と、大分少なくなっていることがわかります。当時に比べると景気は後退傾向にあるように思いますが、だからといって裁判の数が増えるというわけでもないようです。

また、破産の件数も、法人個人ともにここ3年は減少傾向にあります。コロナ等の影響で今後の破産件数が増えてしまうのではという厳しい観測もありましたが、今のところ数字上はその傾向はみられないようです。

 

他にも、裁判の決着のつき方に関するデータもあります。上述の一般的な民事訴訟においては、判決によって白黒つけている事件は全体の4割程度で、半数以上が和解などで終わっていることが読み取れます。

裁判=正面から争って白黒つける、というイメージの方が多いかと思いますが、このように和解などで終わるケースの方も多いのです。

そのため、交渉がまとまらなかったときに、思い切って訴えて、裁判所に間に入ってもらって和解に向けた道を模索するという戦略もよくとられます。

逆に、訴えられたとしても、裁判を通して話がまとまることもあるので、必要以上に心配されなくても大丈夫ともいえますね。

 

皆さんの裁判に対するイメージの参考になれば幸いです。

 

Atty’s  chat

この土日を利用して、福島県でサイクリングをしてきました。土曜日はイナイチ(「猪苗代湖1周」のこと)、日曜日は「磐梯吾妻スカイライン」を登って30km/1600m上昇のヒルクライムと、がっつりと楽しんできました。スカイラインの頂上は国立公園内の「浄土平」という火山高原であり、荒々しくも荘厳な景色が広がっていました。ところで、火山高原なため、道中には「ガス注意!窓を閉めて走行すること!」という車向けの看板が林立していましたが、むき身で走っている我々はどうすればよいのでしょうか。                                                              (2022年10月31日 文責:越田洋介)