債権回収編 夜逃げした債務者を追いかけるには?

現在の日本において、「夜逃げ」というのは、経済的に考えて得策ではない手段です。

なぜならば、夜逃げすると(発覚を避けるために)住民票を変更できないので、再就職が難しくなり、経済的な再スタートをすることが困難だからです。

また、債務者は、別に逃げなくても、「無い袖は触れない」という形で居直れば、それ以上債権者も手出しできないわけです。

 

そのため、「夜逃げ」というのは、正常な判断ができないくらい追い込まれているという状況だといえます。

「夜逃げ」の状態になれば、普通はお金はない(そうでなければ夜逃げしません)でしょうし、正直、追いかけても、あまり実益がないことが多いです。

ただ、それでも、要望があって夜逃げした人の現住所を突き止めることもあります。

過去、うまくいったものとして、携帯電話の登録住所から割り出せた事例があります。

夜逃げした人でも、仕事や人とのやり取りをする上で、携帯電話は欠かすことのできないライフラインになっています。そのため、なんとしても携帯料金だけは払うという人が多いです。

 

夜逃げするような人は、銀行口座にはお金がないので、郵送で請求書を送ってもらうことが多いのですが、その関係で、(住民票は変えなくても)携帯電話の登録住所だけは変更するという人が多いのです。

しかしながら、仮に夜逃げした人の所在を突き止めても、すぐに逃げますし、実際に回収まで成功したという事例は非常に少ないです。経費のほうが多くかかってしまうことが通常です。

どこまで追いかけるのかというのは非常に悩ましい問題ですが、夜逃げまでされてしまっている場合は、損金処理して対応することが望ましいことが多いと言えるでしょう。

 

週末のおでかけ日記

4月に入りました。「緊急事態宣言も終わり、コロナも収まったので、今年のGWは、久しぶりに高校の同級生と関西でゴルフでもしようかな・・・」と思い、既に同級生と計画を練って予約をしていたのですが、また新型コロナ感染症の感染者数が増加してきました。
友人とのゴルフの約束の決行要件は、「所在している場所で緊急事態宣言が出ないこと」なので、私は、週末、コロナウイルス感染症の感染者が減るよう、近所の神社にお祈りをしていました。ただ、私はキリスト教徒なので、神社の神様が異教徒に優しい方であることを願うばかりです。                                                    (2021年4月19日 文責:杉浦 智彦)