事業引継ぎガイドラインが中小M&Aガイドラインに

令和2年3月31日、経済産業省は、「事業引継ガイドライン」を改訂し、新たに「中小M&Aガイドライン」というものを発表しました。

 

(現在はコロナの関係で、中小企業のM&A市場も冷え込みつつありますが)少し前までは、中小M&Aの市場は活発でした(某センターの給料が超高水準だという話もありました。)。その中で、悪徳な業者も存在し、「適切な支援」とはどのようなものなのかが問われていました。

 

今回のガイドラインでは、実際の事例を提示し、よりM&Aを身近に感じてもらう工夫をしたり、M&Aのプロセスごとに確認すべき事項や契約書の雛形を示したり、仲介手数料などの基準を示したりしています。

 

あくまで専門家向けの面は強いですが、このガイドラインをもとに、関連士業や業者が適切にM&Aの手続きを進めることができ、より安全なM&Aを実現することができるかと思います。

 

なお、このガイドラインには、M&Aでの弁護士の役割についても記載がされています。株式・事業用資産の整理や集約の支援、名義株主・所在不明株主への対応、契約書等の作成やチェック、経営者保証の解除、債務超過企業のM&A支援、法務デューデリジェンスなどが、弁護士のなすべき役割と言われています。

 

事業承継やM&Aの場面で、弁護士の役割は、それなりに大きなものになります。なにかあった際には、ぜひ顧問弁護士にご相談いただければと思います。

 

週末のおでかけ日記

私の住んでいる近くは、「野毛」という有名な飲み屋街なのですが、コロナの関係で、全く活気がありません。ゴーストタウンのようです。

そんな中、弁護士業界も、多くの裁判が延期になるなど、影響が出ています。ただ、企業は、賃料減額・維持交渉など、コロナの関係で、相当トラブルが増えているようです。緊急事態だからこそ、弁護士も企業に寄り添っていければと感じているところです。

(2020年4月20日 文責:杉浦 智彦)