コロナショックの企業法務への影響

 最近、ニュースもコロナショック一色ですね。正直、最初は、「新型の風邪だから、そんな影響ないのでは?」なんて思っていたのですが、企業法務にも影響与える状況になってきたので、情報共有です!

 

 まず、全体的に、景気が落ち込んでいます。株は詳しくないのですが、リーマンショック以降初めての急落幅だ、なんて記事も読みました。特に打撃が大きいのは、この時期歓送迎会の予定がある飲食店や、海外旅行客などが顧客のホテル・旅館事業への影響が大きいみたいです。先日、民泊事業者の代表と会いましたが、「3月は全てキャンセル、ここまでどうしようもないと、むしろ焦らない。」といった、なかなかシビアな状況を教えてもらいました。

 

 私がメインにしている不動産・建築業界では、資材不足が深刻なようです。建築業界では、オリンピック前は人手不足で大変で、今は現場がほとんど停滞していて、これまた大変、といった状況のようです。不動産も住宅関係の工事に不安を抱えているため、買い控えが生じており、1カ月前の査定が5500万円だったのに、今月では約1割減の5000万円が精一杯だなんて、土地の売値にも影響が出始めています。不動産投資業界でも、3月・4月の引っ越し時期に竣工予定の物件が遅延した場合など、非常に深刻な影響が出そうです。

 

 弁護士の業務的に、コロナの影響でのトラブルは、まだそれほど多くないですが、このような不景気な状態になると、①業務等遅延・売上減少から不払いから債権回収事案などが増えましし、②雇用維持も厳しくなると、労働問題が増えがちです。

 対応策としては、厳しいときこそ、トラブルが増えると負債が増大してしまいますので、①取引先の支払余力などにはより注視すべきですし、②労働トラブルにならないよう、従業員との関係性にも、いつもより配慮すべきと言えます。

 あとは、国からの「助成金」が多数予定されておりますので、弊所や税理士・社労士とも連携し、企業ごとに利用できる「助成金」のチェックは小まめに行っていくと良いと思います!

 

のどかな弁護士の近況

大山滋郎先生の下、約5年弱お世話になって参りましたが、私はこの春(2020年4月)をもって、卒業(独立・開業)させていただくことになりました。皆様、これまで、本当にお世話になりました。苦労もすると思いますが、元気にやっていきます!!                                                                                              (2020年3月9日 文責:山村暢彦)