事業承継編 先代経営者の連帯保証はどうなる?

Q)私は長年経営者をしていましたが、70歳を超えたため、第三者に会社を引き継ぎたいと考えています。ただ、会社の運転資金をメインバンクから借り入れているのですが、その保証を今後も続けなければならないのか、心配しています。なにか手段はないでしょうか。

 

事業を引き継ぐ際、よく問題になるのが、先代経営者の保証の問題です。
先代経営者としては、年齢を感じて引退しようとしているのに、結局保証の問題が残されてしまえば、会社のことから離脱しきれないと感じることが多いようです。

この問題に関して、2014年から「経営者保証に関するガイドライン」という自主ルールが制定されています。これは、民間金融機関が経営者保証を求める要件を厳しくするものですが、近年、金融庁からの指導もあって、より実効的なルールとなっています。

実際に、民間金融機関における平成30年下半期の「経営者保証に関するガイドライン」の活用実績(金融庁発表)を見ると、旧経営者との保証契約を解除する一方、新経営者との保証契約を締結した割合は、全体の41.0%に登っています。さらに進んで、旧経営者も新経営者も保証契約をしない件数が全体の9.6%にのぼっています。

つまり、現在は、きちんと経営者保証ガイドラインにのっとった対応をすれば、半分以上は旧経営者の保証を解除できているのです。

先代経営者が保証の点で苦悩しているときは、ぜひ弁護士などの専門家のサポートを受けていただければと思います。

 

週末のおでかけ日記

最近、「内田日和」という横浜の日の出町駅の近くにあるビアバーによく出没しています。ここのアサヒスーパードライが、どう考えても、家で飲んだり他店で飲んだりするスーパードライと同じものだと思えないくらい美味しいのです。
先日、アサヒビールの方に話を聞くと、スーパードライは、味がシンプルな分、ビールサーバーの清掃等の管理や、ビールの注ぎ方で、相当味が変わるようです。ぜひ一度、足を運んでいただければと思います。  

                                     (2019年7月22日 文責:杉浦智彦)