離婚問題の基礎(11)~慰謝料(解決金)~

 今回はよくご相談いただく、「事実婚の場合でも、相手が浮気した場合に慰謝料を請求できるのか」ということについて書きたいと思います。

 

 まず前提として、「事実婚」と「法律婚」との違いですが、簡単に言うと婚姻届けを提出している夫婦の場合は「法律婚」、夫婦としての実態はあっても婚姻届けを出していない夫婦の場合は「事実婚」というように区別されます。

 

 そして、「法律婚」の場合に相手が浮気(不貞)をすれば、慰謝料を請求することができます。夫婦は、お互いに異性と肉体関係をもってはいけない、という義務を負っているからです。これは離婚問題の基礎(10)でも触れました。

 

 他方、自由恋愛の範囲にある、ただの交際関係の場合、相手が浮気をしても慰謝料を請求することは基本的にできません。道義的に問題があるとしても、違法とまでいえるためには高いハードルがあるのです。

 

 それでは、「事実婚」の場合にも相手が浮気をすれば慰謝料を請求することができるのか、という問題です。

 

 結論からいうと、慰謝料を請求することはできます。

 そのためには「事実婚」、つまり「事実上の夫婦関係」があることを証明する必要があります。ただの交際関係にとどまらず、夫婦関係の実態まである、というのは様々な事情により総合的に判断されることになりますので、同居しているというだけでは足りず、夫婦として親族の行事に参加するなど対外的にも社会的にも夫婦として認められることが必要となります。

 

日々の雑感

鍋の季節になりましたね。鍋は楽なので、平日も休日もしょっちゅう食べてしまいます。先日は、豆乳キムチ鍋の〆に、生クリームを入れて、パスタを入れて食べました。カルボナーラみたいな味になってとても美味しかったです!

パスタでなくても何でも合う味ですが、テレビで紹介されていたので試してみました。皆さんも是非お試しあれ。

 

(平成30年11月5日発行 文責:下田和宏)