「立ち退き」料の実際②

 前回は、オーナー側から建ち換えなどのために、立ち退きを請求されると、「立退料」を請求できる、その金額は、引越し費用、代替住居の家賃、場合によっては「お店の信用(=のれん代)」まで請求できる、というお話でした。今回は、実際にどれぐらいの立退料になるのか、お話ししたいと思います。

 

 さて、立退料って、どれぐらいの金額を、イメージされますか??100万、200万円?それとも数千万円にもなることがあるのか??

 

 一言でいうなら、どちらもあり得、やっぱり物件、家賃の多寡によって変わってきます。

 

 たとえば、家賃30万円の会社の立ち退き事案を考えると、①引越し代に50~100万円、1年分の賃料360万円を保障して、合計500万円程度、ということもあれば、②代わりの利かない物件、立地だから、3年分の賃料補償で約1000万円、しかも経営権の補償も考えると、3000万円、なんていう場合もあり得るわけです。

 

 立退料というのは、裁判できっちりと決めるというよりも、お互いがどの程度の金額なら納得できるかという交渉の性質が大きいので、裁判例等の実例も少なく、ケースバイケースの判断になることが多いです。そのため、実際に、立退料交渉を手掛けている、また、不動産業界の実情に詳しい弁護士に相談したほうが良い類型といえるでしょう。

 

 次回は、民泊、シェアハウスといった新しい賃貸借の形についてお話ししたいと思います。

 

とにかく明るい弁護士の近況

 最近、本当に暑いですよね。クーラーかけたら身体に悪いなんて言われてましたが、最近はクーラーなしじゃあ熱中症になってしまいます。私なんて汗っかきなので、せっかく朝シャワーを浴びても、出勤したら、汗だくの状態です。。。(ちなみに、通勤は、徒歩10分弱です。)

 

 今日も本当に暑いので、キンキンに冷やしたビールを飲んで、カッチカチに冷やしたアイスバーを食べるのを目標にお仕事頑張りたいと思います。   (平成30年8月6日発行  文責:山村暢彦)