事業承継編(1) 「事業承継」ってどういう対策が必要なの?

Q)「事業承継」ってニュースでよく見かけるんですが、具体的にどういうことをしなければならないのでしょうか。やはり贈与税や相続税の節税が中心となるのでしょうか。

 

今回から、事業承継の問題を取り上げたいと思います。中小企業の経営者年齢の分布を見ると、1995年時点の経営者年齢のピークは47歳であったのに対し、2015年時点の経営者年齢のピークは66歳となっており、経営者の引退時期が差し迫っているといえます。そのこともあり、国が事業承継問題に積極的に取り組もうとしています。

かつての事業承継の問題は、「後継者は息子で決まっているが、相続税対策をしないといけない」というところが中心でした。しかしながら、国が事業承継問題に取り組み始めたため、贈与税・相続税の猶予・免除の制度が充実してきました。そのこともあり、現在の事業承継問題の中心は、「後継者不足」と、相続人の間の争いである「争族」の2つになっています。

後継者不足の対策は、要するに「継ぎたくなる会社づくり」をするということです。経営革新などを進めていくポジティブな部分もそうですし、会社の債務の連帯保証を外すというところも、事業承継の対策の1つといえます。

また、争族の対策は、①相続人に争いが生じないように財産を分けること(たとえば財産を整理して遺言を作成すること)と、②もし争いが生じたとしても会社の財産に手出しをできないようにし、少なくとも株式総数の過半数は後継者に移転させるということです。とくに②は、株式集約とともに、遺留分という「争族を引き起こす引き金」を使わせないようにする方策を考えていくことになり、弁護士の関与が不可欠です。

 

週末のおでかけ日記

今回は、最近よく入っている銭湯の話をします。京急弘明寺駅の近くにある「みうら湯」という銭湯、控えめに言ってめっちゃ良いです。サウナ水風呂があるのはもちろん、露天風呂や黒湯炭酸泉もあります。漫画もありますし、ビン牛乳もマッサージもあります。入浴料が1,000円以下にもかかわらず、一日潰せる高エンタメ銭湯です。しかしながら、先週末も行ったところ、ゴールデンウィークということもあり、人が多くてストレスが溜まってしまいました。このストレスを解消するため、また今週も銭湯に行こうと思います。(平成30年5月7日発行  文責:杉浦 智彦)