事業承継編(3)分散している株式を集める方法(強制買取)

 

(前回から約3ヶ月ぶりの更新です。)事業承継の一つの「キモ」は、その会社の株式をどれだけ集められるかというところにあります。今回は、会社が強制的に株式を買い取れる方法について解説します。 本来、株主は「いつ売るかは私の勝手でしょ!」と言えるはずです(価値が下がっているときなんか、なおさら売りたくないですね)。しかしながら、会社も組織ですので、少数者のワガママ(?)ばかりを聞いていられないということもあるわけです。そのため、会社法は、少
ない割合しかない株主に、正当な対価を払って追い出せるようにする制度を用意しています。 さまざまな手法がありますが、その代表例が「株式合併スキーム」と言われているものです。「株式合併」というのは、2個以上ある株式を1つにしてしまうという制度です。これが、少数株主の締め出しに使えるのです。例えば100株発行している会社で、支配株主が90株、少数株主が10株持っているとしましょう。そして、株式併合で「90株を一株とします!」とすると、少数株主は一株も持てなくなり、その端数を無理やり売却せざるを得なくなってしまうのです。この方法により、少数株主の株を無理やり買い取れるのです。 ただ、このスキームを行うためには、株主総会の特別決議を通したり、関係者への事前の情
報開示が必要だったりします。弁護士を始めとする専門家のサポートが必要になります。

 

週末のお出かけ日記

サッカーのプロリーグはJ1 だけではありません。今年は J2 が熱かった!!先週土曜日の最後の試合まで、優勝チームだけでなく、J1 昇格チーム(上位2チーム)も確定しない状況でした。我らが横浜 FC(現在、キングカズや松井大輔も在籍)も、優勝争いに最後まで食い込んだのですが、残念ながら3位に。ただ、横浜 FC には、まだ J1 昇格を賭けたプレーオフが残されています。よければ観戦してみてください。なお、こんな横浜 FC ファンのようなコメントを書いていますが、観戦したのは11月4日の試合だけの「にわか」です。

 

(平成30年11月19日発行 文責:杉浦智彦)