英文契約書のアレコレ(9)

今回から、英文契約書で頻出でも、日常英語ではなじみのない単語についても、例文と一緒に紹介していきます。
今回は、Waiverです。

“waiver” は、動詞の “waive” から来た言葉です。契約書などの法律文書では、waiveは「権利などを放棄する」、waiverは「権利放棄」という意味で使われます。

ところで、一方が契約上の権利を持っていても、必ずすぐに行使するとは限りません。
例えば、相手方が代金の支払期限を少し過ぎたものの、今回は大目に見て、すぐには責任を追及しなかったとします。
しかし、一度大目に見たことで、「あなたは前回も何も言わなかったのだから、今後も支払期限を守らなくていいですよね?」
などと言われてしまっては困ります。

そこで、こういった権利不放棄条項(No Waiver条項)が定められることが多いのです。

 例:No waiver shall be effective unless made in writing. No waiver of any breach shall be deemed a waiver of any subsequent breach.
訳:「権利放棄は書面によらなければ効力を生じず、ある違反についての権利放棄は、その後の違反についての権利放棄とはみなされない。

No Waiver条項は、「権利を行使しなかった」=「その権利を放棄した」と扱われないようにするための条項なのです。

 

物好き弁護士のつぶやき

娘が先日3歳の誕生日を迎えました。パパ・ママなどに続き、「もう一回」という言葉を最初期に発話した衝撃から2年半。引き続き親バカで、娘の独特な言葉の使い方に驚かされています。
この前、ごっこ遊びにアレンジを要求された際に「いつものじゃダメなの?」と聞いたら、「いや!新しい表現したい!」と言われました。表現なんて、どこで覚えたんでしょう。
ソファによじ登り窓の外を見て、「夜だ、、輝いている」と言っていたのにも驚きました。 

                                                                                                                    (2026年8月24日 文責:原田 大士)