退職に関するトラブルについて(24)
今回は、退職する従業員が、同僚を転職先へ誘った場合の対応についてご説明します。
従業員が退職する際、「一緒に新しい会社へ行かないか」などと同僚を誘い、複数の従業員が同時期に退職してしまうことがあります。
会社としては、「社員を引き抜かれたのだから損害賠償を請求したい」と考えることもあるでしょう。
もっとも、従業員にも転職の自由がありますので、退職者が元同僚に転職先を紹介したというだけで、直ちに違法になるわけではありません。
一方で、在職中から多数の従業員に計画的に働きかけたり、会社の重要な部署の従業員を一斉に退職させようとしたりするなど、その方法や程度によっては、会社に対する義務に違反する行為として、損害賠償などが問題となる場合があります。
そのため、引き抜きが疑われる場合には、単に「何人辞めたか」だけではなく、いつから勧誘していたのか、誰にどのような働きかけをしたのか、会社の業務にどの程度の影響が生じたのかなどを確認することが重要です。
メールやチャットなどの記録が残っている場合には、後の紛争に備えて保存しておく必要があります。
また、退職時の誓約書に、一定期間、従業員に対する積極的な勧誘を行わない旨を定めておくことも考えられます。ただし、従業員の転職を過度に制限するような内容であれば、当然に有効になるわけではありません。
人材の流動化が進む中、退職した従業員と元同僚が同じ会社で働くこと自体は珍しくありません。会社としては、通常の転職と、会社に損害を与えるような悪質な引き抜きとを区別して、冷静に対応することが重要です。
日々の雑感
9月に入り、今年は例年よりも早く涼しくなったように感じます。過ごしやすくなったのはありがたいのですが、その一方で雨の日が多く、今度のシルバーウィークも今のところ雨予報のようです。せっかくの連休なので、どこかへ出かけたいと思っていますが、今年は屋内で楽しめる場所を探すことになりそうです。天気予報が外れてくれることを期待しています。 (2026年9月17日 文責:下田 和宏)
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