退職に関するトラブルについて(9)

今回は退職における「会社都合退職」と「自己都合退職」についてご説明致します。

 

まず、両者の内容ですが、「会社都合退職」は退職する理由が会社にある場合をいいます。たとえば、会社の倒産、人員削減(リストラ)、パワラハなどを理由に辞めた場合がこれにあたります。
「自己都合退職」は自己の都合での退職をいいますので、転職などのキャリアアップ、結婚や育児などのライフイベント、病気や介護などを理由に辞めた場合がこれにあたります。

 

両者の違いは、労働者が受け取る失業保険の給付開始日や給付日数に違いが生じるというもので、「自己都合退職」よりも「会社都合退職」のほうが、手厚く保障されます。

 

次に、退職理由が「会社都合」か「自己都合」かを判断するのは誰かというと、最初に判断するのは会社です。
退職の事情から判断し、ハローワーク(公共職業安定所)に離職証明書を申請します。決定した退職理由は労働者が受け取る離職票に記載されますので、労働者から異議があればハローワークに申し立てることになります。

 

会社が「自己都合退職」として処理したところ、元労働者から「会社都合退職」の主張をされてしまうケースもあります。
ハローワークは、退職理由などをもとに失業給付の内容を決めるのですが、会社と労働者の言い分が異なる場合は、双方から退職時の状況や手続きなどの聞き取りをして、中立的な立場から退職理由を判断します。
もし仮に、会社の主張が認められなかったとしても、特にペナルティなどはありませんので、ご安心ください。

 

日々の雑感

先日、久しぶりに革靴の手入れをしました。ブラッシングをしてホコリを落とし、リムーバーで汚れなどを拭き取り、クリームを塗り込み、ひたすらブラッシングをするという工程を繰り返すこと2時間(休憩あり。腰が痛くなります。)。
自己流なのでビフォアフターあまり変化は感じないのですが、ふと足下を見たときに、鈍く光る革靴を見ると気分があがります。                                                                                                         (2024年11月15日  文責:下田 和宏)