知って得する生成AIと法律③

個人情報流出と生成AI
前回に続き、AIと法律について解説させて頂きます。
前回は、生成AIを用いて作った作品は、AIを使用した人間の「オリジナリティ」が介在していれば、その人間に著作権等の権利が発生する余地はあるという解説でした。

 

今回は閑話休題、番外編として、昨今大きな問題になっている企業の個人情報流出とAIとの関わりについて解説いたします。

最近のニュースで個人情報流出の話題が出ない日がないほどに、大企業を含めた多数の企業がサイバー攻撃により顧客の個人情報流出させてしまったという報道が相次いでいます。

ここまで立て続けに企業がサイバー攻撃を受けている一因として、サイバー攻撃にAIが用いられている可能性が指摘されています。

 

サイバー攻撃を行うハッカーはAIを活用し、ターゲットとなる企業のシステムの脆弱性をこれまで人の手で行うと時間がかかっていたものをAIで自動化することにより、短期間で大量の攻撃を行うことが可能になっているとのことです。

では企業側としてできる対策は何があるでしょうか。

 

このようなサイバー攻撃によって個人情報が流出した場合、企業は個人情報保護法に基づき、速やかに個人情報保護委員会への報告と本人への通知を行わなければなりません。
翻って言えば、サービス提供等にあまり必要でない顧客の個人情報は収集しない。外部サービスに収集管理を外注するなどが企業の責任を最小限に抑えることができます。

 

企業は従来の画一的なセキュリティ対策に依存するだけでなく、AIを用いたサイバー攻撃を前提とした対策を講じる必要があります。具体的には、システムの脆弱性診断の定期実施、従業員に対する最新の標的型攻撃メール訓練などを行うことも対策となります。

 

後書き

AIに仕事を奪われないためには、AIを能動的に活用してさらに付加価値を生み出せる能力が求められているとよく言われたりしていますが、まさかサイバー攻撃を行うハッカーまでもがAIを活用した新たなサイバー攻撃(付加価値)を生み出せているのは恐ろしい時代です。                                                                    (2026年10月26日 文責:高橋 涼馬)