労働組合

労働組合がついて、労働審判を起こしてきた事例

労働組合への加入

従業員と会社との間の紛争に、組合が係わってくることはよくあります。

かつては組合といえば、企業別組合のことを言うのが当然のことでした。しかし、現在では、誰でも入れる地域別の組合の力が増してきています。本件の従業員も、、会社内での立場が悪くなってきたことを感じ取ると、自分を守ってもらうために、組合に加入したのです。

 

組合の交渉

組合は、従業員への処遇、これまでの残業代の支払いなどを求めて、団体交渉を要求してきました。会社はこれに応じて話し合いを続けましたが、議論が平行線をたどってきます。しびれを切らした組合が、自分の懇意にしている弁護士を使い、労働審判を起こしてきました。

 

組合の思惑

労働審判の中では、残業代の支払い等認められることになりましたが、一方当該従業員は会社を退職することで解決しました。労働審判の場合、金銭では解決するとともに、退職を認めると言う解決が多くみられます。逆に言うと、組合としても審判を申し立てた時点で、従業員の退職は視野に入っていることになります。もっとも本件では、「気が付いたらなぜか退職するくすることになっていた。」と、従業員はあとから悔やんでいたとのことです。

 

労働組合について当事務所の考え方について

従業員に労働組合がついてきました

■典型的な弁護士の考え方

組合との対応は、法律の問題というよりも、事実上の交渉が重要になってくる。

これは弁護士にはなじみの薄い分野なので、社労士の先生に頼んで欲しい。

 

横浜パートナー法律事務所の考え方

組合は、あらゆる手段を使って、会社に圧力をかけてきます。

弁護士としても、出来る限りの方策を使い、会社の権利を主張していきます。

 

労働組合でいただくご質問

 

Q1 会社を辞めた従業員が、労働組合に入ったということで、組合から交渉の要求が来ました。応じる必要があるのでしょうか。

A1

会社を辞めた場合でも、労働組合に入り、会社員だったときの権利関係(不当解雇の問題や、残業代支払いの問題等)について、組合を通じて交渉することは可能です。
会社としては、これを拒否すると、不当労働行為とされる恐れがあります。

 

 

Q2 労働組合がついた場合には、団体交渉等で請求してくるので、労働審判ということにはなりにくいのではないですか。

A2

そのようなことはありません。組合も、積極的に労働審判を活用してくることはあります。