契約書にどこまで書くか
一般的に日本の契約書は簡単な内容のものが多いようです。
アメリカ式の契約書ですと、あらゆる事態を想定して、その場合にはどうするということを規定するため、大変な分量の契約になります。 これに対して日本の場合、「問題が起きたら両者誠実に協議する」と規定するだけの場合が多いですから、契約書も短くなります。ただ、日本でも、問題が起こった場合のことを予め決めておくのが契約書の重要な役割だという考えが一般的になりつつありますので、 徐々に契約書の分量も増えていくものと思われます。
そうはいっても、具体的な契約書において、どの程度の事態まで想定して、どこまで詳しく規定すべきかという点は、簡単に分かるものではありません。
実務を知らないと、どうしても心配なものですから、あれもこれもと、どうでも良い条項まで契約書に入れてしまう一方、 一番のポイントは落としてしまうようなことになります。現場を知っている人が読んでみて、さすがに大切なポイントをしっかりと決めているなと思ってもらえる契約書を作成するのは、なかなか大変なことです。