破産とは何か?

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様々な理由から、「もうこれ以上会社を継続的に経営していくことが難しい」という倒産状態にある企業を、法律に従って処理する手続きを「破産」といいます。

これにより、会社財産を、債権者に公平に分けることができます。また、経営者としてのけじめをつけることもできるのです。

 

破産手続は、通常弁護士に依頼して、裁判所に破産の申し立てを行うことで開始されます。

 

ただ、このような破産手続きを取るのにも、何百万円ものお金(裁判所への予納金や弁護士費用)が必要となります。それだけのお金を支払い、自分の会社を消滅させるのが破産手続きです。

 

苦労して築き上げてきた会社を失うことは経営者にとっては苦痛です。

 

破産のメリットとデメリット

破産のメリット

企業の経営者や株主だからといって、当然に会社の借金を肩代わりする必要はありません。従って、会社のお金が無くなれば責任はそれ以上生じません。

その意味では、会社が破産をする必要は原則としてないはずです。そこで、破産手続きを選択しなければならないのは、次のような場合が想定されます。

 

・債権者の怒りが激しく、破産しないとけじめがつかない場合

・経営者も個人として破産しないといけない場合

(企業の連帯保証人となっていて個人でも破産しようと考えている経営者は、会社が破産しないと原則として個人としても破産できません。)

 

さらには、従業員への給与も支払えていないような場合には、未払賃金立替払制度という国の制度を利用して、従業員の給与を国に支払って貰うことができます。その前提として、通常は会社を破産させる必要があります。

 

ほかにも、こんなメリットがあります。たとえば、会社経営者として破産によりけじめをつけることは、今後再起を考えるときに、重要になってくるはずです。

 

破産のデメリット

破産にはお金がかかります。手続きも時間がかかり面倒です。

それらのデメリットを考えますと、高齢の経営者で、今後の再起など考えていない方は、特に破産を選択しない方がよい場合も否定できません。

 

このように状況に応じて、採るべき手段を慎重に選択する必要があるのです。