第123号 相続法改正2

さて、今回は、相続法の改正の続きです。
相続法改正のキーポイントは2点。配偶者の尊重と、自筆証書遺言の活用です。今回は、配偶者の尊重について、説明します。

今の制度だと、相続財産に不動産がある場合、その価格が一番高いですから、悩みがちになってしまいます。というのも、相続人の一人が「相続財産を持ち分どおりキチンと分けろ」と要求した場合、高い不動産を分けるには、①他の相続人にプラスαを支払うことで不動産を手に入れることを我慢してもらう、②不動産を売ったお金を山分け、③不動産を共有名義にするという3つの方法があります。しかし、①は財産ないと難しく、②は家を失うことになってしまいます。③もよい方法に思えますが、不動産の使い方を決めたり登記をするにしても、共有者で話し合わねばならず、不便になってしまいます。

家から独立している子供でしたら、どの手段をとってもどうにかやっていけますが、問題なのは、専業主婦で家にずっといた配偶者です。この場合、ヘタすると終の棲家を失うことになってしまいます。
そこで、改正法は、配偶者ができる限り住居に住み続けることができる方法を模索することになりました。具体的な方法については、まだ決まってません。

今のところ、とりあえず遺産分割が終わるまでは住み続けることができるという案と、遺産分割後も長い間(場合によっては死ぬまで)家に住むことができる権利を与えようとする案が提案されております。
前者については似たような考えが裁判例で採用されていて、採用される可能性が高いと予想されております。
問題は後者です。特に、後妻さんまでも、そのような権利を与えて良いのか?などと言った点も含めて、検討の余地が多い案と考えられております。

新入?弁護士のつぶやき

さて9月です。台風の季節ですね。このところ、雨も多くなってきてます。唯一の救いが、灼熱の真夏日を忘れさることができる点です。とは言え、まだクーラーは離せません。
平成28年9月12日発行 (文責:竹内)