第120号 相続の基礎の基礎(7)~バブルがはじけるとき!

前回は、社会的には高い評価(10億円の評価)を得ているが、国は安くしか評価しない「もの」(6億円の評価)を 購入すれば、相続税が安くなるという話をしました。

それなら、その「もの」ってなんだよ!と、誰でも知りたがるはずです。
一番有名なのは、高層マンションの上層階の部屋ですね。何億円もする部屋が、飛ぶように売れていきます。こういうのは、高い部屋から順番に売れていくのだそうです。世の中にはお金のある人がたくさんいるものだと感心しますが、購入者のうちの 相当数は、相続対策のために購入しているわけです。 マンションを国が評価するときには、上層階の部屋かとか、景色がよい部屋かなどと いうことは、あまり考えません。1階にある部屋だろうと、50階にある部屋だろう と、ほとんど同じように評価します。

しかし、一般的には、高層階の部屋は、非常に 高額で取引されています。このギャップを利用して、相続税対策をするわけです。 マンションの高層階を高い金額で購入しても、相続の時には、国はそれほど高いもの を相続したとは評価しません。安い金額での相続と評価しますので、相続税も安くな ります。相続が終わったら、高い金額で、他の人に販売するわけですね。これは確かにうまいやり方です。
ただ、いつまでもうまくいくのかは、何とも言えないところが あります。マンションの高層階が、非常に高額で取引されているのは、多くの人達が、「価値がある」と考えているからです。

そうだとすれば、多くの人が、「何故高層 階がそんなに高いんだ?」と思った瞬間、その価値は消えてしまいます。
これが、バブル崩壊の時に起こったことですね。相続税対策で高層マンションを買うのには、こういうリスクがあるのです。  平成28年8月22日発行 第120号(文責:大山 滋郎)