第105号 相続の基礎の基礎 (4)~生前贈与~

文豪トルストイに、天使の話があります。神の怒りをかった天使が、天国から追放されます。そして、次の3つの質問に対する回答を得るまで、戻って来るなと言われるのです。1つ目の質問は、「人にとって、分からないことは何か?」2つ目は「人の中には何があるか?」3つ目は、「人はなぜ生きるか」というものなんです。分かりますか? 私にはさっぱりでした。
ちなみに1つめの質問の「回答」は、「人は自分がいつ死ぬのか分からない」というものです。確かに、明日死ぬとも知らずに、地位や権力やお金を追い求めている人は沢山いそうです。(他人のこと言えませんけど。。。)

前回は、相続税を安くするためには、生前贈与をする方が良いという話しをしました。ところが、これには一つ注意点があるのです。亡くなったときから溯って3年の間にした贈与は、効力が認められないのです。贈与した分を相続財産に戻して計算して、高い相続税が課されることになります。
「自分がいつ死ぬのかわからない」人間にとって、これは酷い制度だと思いますね。子孫の為に良かれと思って、頑張って生前贈与しても、3年以内に亡くなったら、苦労は水の泡になるということです。この酷い制度への対策ですが、まずは贈与したら気合を入れて、3年以上は生きるということです。(おいおい)

さらに2つ目の対策は、ある程度の年になった場合、贈与は相続人である子供ではなく、直接には相続しない孫のような人に行うということです。これなら、相続財産に戻されて、高額の相続税を課されることはありません。ちなみに、トルストイの残りの質問に対する「正解」は、「人の中には愛がある」「愛あるゆえに人は生きる」です! 私も愛をもって、顧問先の皆様に対応してまいります! 引き続きよろしくお願い致します。