第85号 債権法改正解説 消滅時効について

今回のテーマは、債権法改正の内容解説です。
その中でも、消滅時効について解説します。時効というのは、要は「いつまで請求できる」=いつまでに請求しないと回収できないということですから、皆様への影響が大きい分野でしょう。
消滅時効分野について、一番大きい変更は、主観的な起算点を導入し、二元的になったことです。今の民法だと、権利行使できる時から10年で時効となりますが、改正法では、これに加え、権利行使できると「知った」時から5年でも時効となるという、二元的な構成となりました。前者は客観的起算点、後者は、「知った」ということで主観的起算点と言われます。
とは言っても、契約に関する権利の場合、基本的には両者は一致しますので、契約で定められた時期から5年ということになります。問題となるのは、契約に基づく権利でも説明義務違反が問題となったり、損害を与えたとして不法行為となったりする場合です。これらは、専門家に聞いて初めて権利行使ができると分かったり、損害が後で生じていることが分かったりするからです。
しかも、客観的起算点のうち、人の生命侵害に関する損害賠償請求権については、例外的に20年とされることになります。その代わりと言ってはなんですが、民法で定められている短期消滅時効や、商事消滅時効が廃止されることになります。
ですから、基本は、契約の期限や事故があった時から5年で時効となり、請求できなくなる、但し、権利行使できるかすぐに分り辛いものについては、それ以上かかると思っておいた方がよいでしょう。

新入弁護士のつぶやき

10月になってめっきりと冷え込んできました。あれだけ扱った残暑がウソのようです。今度は、布団が恋しくて、抜け出せない時期となりましたね。(文責:竹内)