第83号 債権法改正。何時成立するの?重大な点は?
今回のテーマは、債権法改正です。法務大臣諮問からはや5年以上、ようやく鳴り物入りで国会提出された債権法ですが、その成立の目処がついておりません。と言うのも、9月に入り、今国会での債権法成立が断念されたからです。
政治の状態は、安保法案関連で安定しているとは言えず、来年には参議院選挙もあるので、気が抜けません。
とは言っても、今国会前の予定ですら、平成30年度の施行を目処ということなので、まだまだ改正に対応する時間的な余裕はあるでしょう。
さて、問題の内容面ですが、基本は、従前の判例理論を明確化した改正が多いです。しかし、消滅時効、保証、債権譲渡など、皆様に影響が出るようなところで大きな改正がなされております。
また、B to C 取引については、定形約款の規定が明文化されたこことも、非常に大きな影響です。
それ以外にも、債務不履行、瑕疵担保責任、解除も大きく変わります。これらの事項については、契約で修正されることが多くなると思われますが、その内容を知っておいた方がよいでしょう。新しい契約で、詳しく規定されなかった場合、新しいルールが適用されてしまうからです。
これらの具体的な内容については、次回以降解説いたします。
新入弁護士のつぶやき
皆様。シルバーウィークは如何お過ごしでしたでしょうか。今回のような5連休は、後10年はないようなので、貴重な休日でしたね。なお、弁護士の休日があるかというと・・・(文責:竹内)
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