第77号 個人情報の漏洩と犯罪について(個人情報保護法改正)

今回のテーマは、個人情報の漏洩についてです。
私が解説した前回のテーマである営業秘密とも関連するので、こちらも説明する次第です。
また、年金情報の流出が取り沙汰されており、個人情報の保護という観点からも問題視されております。そこで、今回は、民間企業が、個人情報を漏洩した場合にどうなるかを説明いたします。
よく言われているように、企業が個人情報を漏洩すると、企業は、被害者に対して、民事上、損害賠償をしなければなりません。近時では、個人情報漏洩を対象とした保険もありますので、心配であれば、それに加入しておくという対処法もあります。
上で挙げたのは、民事の話ですが、刑事上の責任はどうでしょうか。実は、現行法上、個人情報の漏洩については刑罰がありません。
現行の個人情報保護法では、主務大臣からの是正等命令に反したり、報告や届出をしなかった場合に刑罰が定められておりますが、個人情報の漏洩自体は、刑罰が定められておりません。
勿論、漏洩した個人情報が(前回説明した)営業秘密(の一部)にあたるのであれば、その方法によっては、刑罰が科されます。しかし、純粋な個人情報の漏洩のみには、刑罰がありませんでした。
このように過去形なのは、今国会での個人情報保護法改正案について、個人情報の漏洩について犯罪が科されるようになるからです。個人情報取扱事業者や、その代表者、役員、従業員が、その業務に関して取り扱った個人情報データベース等を、自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処するとされます(改正法83条)。
したがって、今後は、個人情報の漏洩も犯罪となります。

新入弁護士のつぶやき

新たな趣味として、ポーカーを始めました。7月に大会があるようでして、予選に参加したところ、運良く、予選突破しました。本戦も頑張ります。(文責:竹内)