第63号 即戦力が前提の社員が能力不足でも、解雇できない?

即戦力となる社員を求めて、同業他社での勤務経験と実績のある人間を高待遇で中途採用したところ、期待に反して能力不足だった場合に、能力不足を理由に解雇することができるのでしょうか。
一般的には、能力不足を理由とした解雇の有効性は、なかなか認められません。解雇無効の裁判を起こされた場合、裁判所は、解雇する前に会社が、その社員の能力を改善・向上させる取り組みや、配置換えなどの措置を、十分に行ったのか、という点について、厳格に判断するからです。その一方、一定以上の能力があることを前提として、高待遇で中途採用された社員の場合は、通常の社員よりは、解雇が認められやすいです。
ただ、そのような解雇をするためには、採用時に、成果目標が具体的な数値として定められているなど、会社の求める能力を明確にしておく必要があります。そこで、即戦力を期待して中途採用する場合には、以下のような対策を取りましょう。
① 雇用契約書に、会社が求めている知識・技能・技術などの水準を具体的に規定し、それらが満たされなかった場合には退職を求めることで合意しておく
② 3年程度の有期雇用契約にする(能力不足の場合は、雇用契約を更新しない)
③ 試用期間を長めに設定し、正社員として採用する場合は、試用期間終了時に改めて選考することで合意しておく

弁護士藤井の一言

 断食合宿に行ってきました。二泊三日、ほぼ人参ジュースだけでしたが、案外何とかなりました。あまり体重は変わりませんでしたが、なにやら健康的になった気がします。今では毎朝、ミキサーで人参ジュースを作って飲むようになりました。(文責:藤井)