第57号 名簿屋から名簿を買うことは違法!?

 ベネッセ個人情報流出事件が世間を賑わせています。そこで問題となったのは、名簿業者と、その名簿業者から名簿を買ってDMを送った企業ですが、果たして、不正に流出した情報を元にした名簿を名簿業者から買うことは、例え流出の事実を知らなくても、違法なのでしょうか。
 個人情報保護法では、不正な手段で個人情報を取得してはならないとする「適正取得」に関する義務(同法17条)が定められています。これは、直接その個人から個人情報を不正に取得する場合だけでなく、不正に取得された個人情報であることを認識しながら、あるいは容易に認識できたにもかかわらず、これを第三者から取得することも禁止されている、と解釈されています。
 そうなると、流出の事実を知らなくても、それを容易に認識できたにもかかわらず、名簿を買った場合は、適正取得の義務に違反する可能性があります。ベネッセ事件で問題となった、子供を持つ親に関する莫大な人数のリストとなると、常識的に考えれば、どこかの大手企業の顧客情報が流出したものではないかと、疑うべきですよね。
 名簿を購入してDMを送るというマーケティング手法には、一定の効果があります。ですが、特に消費者の名簿に関しては、情報の入手経路を慎重に検討するようにしてください。

弁護士藤井の一言

 毎朝新鮮な野菜ジュースを飲むべく、ミキサーを買いました。買ったのは、家庭用ミキサーとして世界最高性能のバイタミックスという機種です。その圧倒的なパワーは、アボガドの種やiPhoneさえも粉砕します。ちょっとオーバースペックかもしれません。(文責:藤井)