第38号 従業員からパワハラで訴えられた!(2)

前回(第35号)からは、「パワハラ」について解説しています。今号では、パワハラに当たる可能性がある行為ついて、前回の分類を元に、具体的に解説していきたいと思います。
まず、暴行や傷害など身体的な攻撃です。軽い注意のつもりで頭をこついたりというのはよくある話ですが、身体的な攻撃というのは、それだけで一発アウトになるくらい分かりやすい行動ですので、どんなことがあっても、従業員の身体に触れるというのは絶対に避けてください。言葉での攻撃は、多少行き過ぎても、「厳しく注意しただけだ」と説明することはできますが、身体的な攻撃を正当化できるような注意はないだろう、ということです。
次に、精神的な攻撃ですが、名誉棄損や侮辱などが挙げられます。何が侮辱かというのは難しいところですが、業務と関係ないことを殊更に言えば問題となるでしょう。例えば、「バカ」「クズ」「ゴミ」といった表現は、業務と関係ないことが明らかですから、精神的な攻撃としてパワハラに当たります。「のろま」「うすのろ」といった言葉もよく使われますが、実際に業務の遂行が遅かったとしても、「もっと早くしろ」と言えば足りますし、マイナスの評価が強く入っていますから、これもやはり危ないでしょう。
精神的な攻撃に関連して言えば、仲間外しや無視など、人間関係からの切り離しというのはかなり判断が微妙になります。協調性のない人や、感じの悪い人がいるのは事実ですし、法律も「みんな仲良く和気あいあい」とすることまで求めているわけではありません。個々人で自由に業務を行っている会社もあります。ただ、これも意図的に仲間外しをしたり、ひどい場合には、会社が当該従業員を退職させるために積極的に他の従業員をけし掛けたりといったこともありますので、ここまでいけば問題が出てきます。要は、あえて仲良くすることはないが、嫌がらせのようなことをしてはいけない。その判断は、業種、社風、期間、経営者側の関与の度合いなど様々な事情によって異なってくる、ということになりますね。次回に続きます。

新人弁護士のつぶやき

本文が長くなってしまいましたので、簡潔に。通っているジムに室内コートがあるので、友人とスカッシュをやり始めました。思ったより楽しいのですが、これが、思ったよりハードなんです!いきなり腰を痛めて、次週はリタイアしてしまいました。アホですね。(文責:石﨑)