第4号 能力不足による解雇

質問

1.当社は、即戦力となる社員を採用したいと考え、同業他社での勤務経験と実績のある人間を、高待遇で中途採用しました。
2.しかし、その社員は期待に反し、能力不足でした。
3.そこで、能力不足を理由に解雇したところ、解雇権の濫用として争ってきました。
4.このような場合でも、解雇は出来ないのでしょうか。

回答

1. 一般的に、能力不足を理由に社員を解雇することは、非常に難しいです。
2. 解雇する前に会社が、その社員の能力を改善・向上させる取り組みや、配置換えなどの措置を、十分に行ったのか、という点が厳格に判断されるからです。
3. その一方、一定以上の能力があることを前提として、高待遇で中途採用された社員の場合は、通常の社員よりは、解雇が認められやすいです。
4. ただ、そのような解雇をするためには、採用時に、成果目標が具体的な数値として定められているなど、会社の求める能力を明確にしておく必要があります。
5. そこで、即戦力を期待して中途採用する場合には、以下のような対策を取りましょう。
① 雇用契約書に、会社が求めている知識・技能・技術などの水準を具体的に規定し、それらが満たされなかった場合には退職を求めることで合意しておく
② 3年程度の有期雇用契約にする(能力不足の場合は、雇用契約を更新しない)
③ 試用期間を長めに設定し、正社員として採用する場合は、試用期間終了時に改めて選考することで合意しておく